過去ログ - 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第16位【アラフォーマーズ】
1- 20
661: ◆B6xkwd67zxGJ[saga]
2013/10/10(木) 22:14:29.03 ID:+uRjvNF0o

 超能力の力――アギトとは異なり。

 もうひとつ、アンノウンから狙われる存在があった。

 アギトと同じく、人の身を捨て去る怪物。人間を“やめた”人間。

 動く死者。灰色の怪人。

 その名を――


「まさか……オルフェノク……」

「そうだよ。一度死んでいるから、俺はG4じゃ死ななかった」


 ――オルフェノクと呼んだ。

 或いはこれは、アギトの力の変種なのかもしれない。

 一度死亡した素質ある人間が、オルフェノクとして甦る。

 人の身に過ぎた膂力と、地球上に存在する――或いは想像上の生物の特性を兼ね備えて。

 種としての根底に、人間への殺意を以て甦る。

 その身は既に朽ちていると、生命を感じさせない灰色一色に身体を染め上げて。


「咲は、俺を人間にしてくれた」

「……ッ」

「あいつといたから、俺は人間でいられた。
 あいつの笑顔があったから、俺は人間を守ろうと思えた」


 バチリと、京太郎の傍で電撃が跳ねた。

 同時に零れる、灰。


「……怜」

「何? それと、年上を呼び捨てにするなって――」

「最後だから、許してくれよ」

「最後って……!」

「――俺を見ないでくれ」


 なお、オルフェノクという種は――。

 急激に変化する力に細胞が耐えきれず、非常に短命な種族である。

 最後はその全身を灰に変えて、ただ風に吹き飛ばされるしかない。 


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/257.43 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice