32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/11(金) 21:20:48.53 ID:4reWinuU0
ネア自身も、その流行病で両親を亡くしている。
その後、ネアは両親の残した資料・研究成果を生かし、
一刻も早く治療薬を造り出すべく日夜研究に没頭、満足な睡眠などとっていない。
ネア「…!! よし、これなら」
二月ほど前、未曽有の病により民は恐慌状態に陥り、それで死亡した者も居る。ネアは『それ』を見てしまった。
気が狂う者、泣き叫ぶ者……
ネアは怖れた。死が生み出す恐怖や、それにより浮き彫りになる人々の心を……
それを食い止めるべく、禁を破り山脈を越え、新たな薬草を求めたのだ。
しかし其処で見付けたのは薬草だけでなく、餓死寸前の少年。
……酷似していた。
泣き叫ぶ母の手に抱かれ死んで往く赤ん坊、治療が間に合わず死んで往く子供や老人に…
だからネアは迷わなかった。少年を背負い、家に連れ帰り、治療を施し、命を繋いだ。
『死なないで』とは、そういうことだった。
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