504: ◆tsRpeCzooQ
2013/11/18(月) 00:00:06.22 ID:gLhem+mk0
セム「……クルト? もう大丈夫なの?」
クルト「……!! あ、ああ、もう平気だ。あの時は」
何かが変わって見えた。
全体的に『はっきり』していて、セムという人物が認識出来る。
それは本来なら当たり前だが、以前のとは違う確かな存在感があった。
セム「ごめんなさい。でも大丈夫、もう『あんな風』にはならない」
クルト「……何だか変わったね。顔付きも良くなった」
口調も空気が抜けたような薄いものではなく、意志が籠もっている。
以前より話しやすく、安心して側に居られた。不思議と恐怖は感じない。
別人、とまでは行かないが『セム』とはこんな人物だったのかと、クルトはそう思った。
セム「そうかな……あ、なんか用? クルトも稽古するの?」
クルト「いや違う、ファーガス様が君を呼んでるんだ。僕が案内する、一緒に行こう」
セム「お爺ちゃんが? うん、分かった」
クルト「じゃあ、行こうか」
ぎこちない二人の距離。
しかしその距離、端から見ている者にはとても微笑ましい光景だった。
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