過去ログ - 一夏「祈るがいい」
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133:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/07(土) 02:04:11.79 ID:Ok4hVmS10


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日が沈みかけている夕方。IS学園正面ゲート前、やや大きいボストンバックを持ち、そこから見える学園へ向かって仁王立ちする小柄な少女がいた。その表情は、引き締められ屹然としているようにも見えた。
暖かい四月の風が、少女の左右に高く結ばれた艶やかな黒髪をなびかせている。

「今は………ちゃんとここにいるわよね………」

誰かへ問い掛ける言葉には、期待と不安が入り混じっていた。

「いいや、いなくちゃ困る。あの馬鹿面ブン殴れなくなっちゃうから………!」

目の前に握った拳が震える。

「何も言わずにいなくなった………あの馬鹿一夏のね」

拳をほどくのと同時に、少女は歩き出した。
この学園に転入する理由となった少年に会いにいく為に、待ち望んだ再会を果たす為に黙々と歩き続けていった。


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