3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/12(土) 00:39:22.06 ID:F856af2G0
さっきからずっと、耳鳴りのような遠い砂嵐の音が聞こえている。彼は時折、どうして自分がここを歩いているのか思い出せない事があった。それでも、体は何処かへと向かい、規則的な繰り返しを止めようとしない。それは、何か強い力が彼を引っ立てているかのようだった。
自分は何処へと向かっているのか、それは彼にも分からない。
彼、織斑一夏は、この果てしなく続く砂漠をたった一人で、もう何時間も歩き続けていた。さっきから聞こえていた砂嵐の音が、徐々に、何かもっと別の、高いトーンの音に変わっていくように感じる。それとも、やはりただの耳鳴りか、幻聴だったのかもしれない 。だがそれは、何か人の声、女性の声ようにすら感じられるようになってきた。
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