40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/28(月) 22:21:10.68 ID:9c78MiE40
普通に見れば一夏は極度に無口な男に見えるのだろう。そうではないと気付くような人間は極めて少ないと言ってもいい。ただ者ではないという事なら一夏の様子から誰でも分かるようだ。
現に今も、一夏に接触したセシリアは自分は全く相手にされなかったのだと、彼はただの礼儀知らずで寡黙な男、彼から少し感じた違和感も自分の気の所為だったのだと、自分の思い違い程度にしか思っていない。
ーーーー本当にそうなのか?ーーーー
そう疑問に思ったのは箒だった。さっきの接触でセシリアは無視されたのではなく、一夏にとってどうでもいい存在だっただけ。それどころか、自分も含めた他の人間にも、それが当てはまるように思えた。あまりに荒唐無稽な話なのだが箒には何故か確信があった。『女の勘』とでも言うべきものが。
ここで箒は、今が昼休みだったこととと自分はまだ昼食がまだだったことを思い出した。頭を切り替えて机の上のノートや教科書を引き出しの中へと放り込み、立ち上がってそそくさと教室を後にした。途中セシリアがさっきの事で女子達からあれやこれやとあらぬことを言われて、その訂正に非常に難儀してたようだったが気にせず通り過ぎた。箒はそんな事を気にするよりも、何かサッパリしたものを食べながら考え事がしたかった。
廊下に出て一夏の行方を追おうとは思ったものの、腹の虫の声には勝てず。そのまま食堂まで一直線に歩いていった。
199Res/216.84 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。