過去ログ - ほむら「新しいバイトしたいのに杏子が行方不明だわ」
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2: ◆QnqYInc3ms[saga]
2013/10/12(土) 11:21:37.24 ID:QOYZjCsIo
ーー魔女結界

杏子「よし。ちょろいもんだぜ」

杏子は消滅した魔女の残影からグリーフシードをすくうと、もう一人の少女の方に向き直る。
以下略



3: ◆QnqYInc3ms[saga]
2013/10/12(土) 11:22:30.92 ID:QOYZjCsIo
本来なら杏子はさやかと二人で魔女退治にあたるはずだった。

しかし今日、さやかはその恋人恭介とデートの約束があり、その妨害をするほどの無粋を杏子は持ち合わせてはいなかった。

また、魔女を一人で狩ることなど杏子にとっては朝飯前であり、現在のほむら、マミ、さやかのいずれかとタッグを組んで挑むということ自体彼女にとってはぬるま湯の様に感じられてならないのである。


4: ◆QnqYInc3ms[saga]
2013/10/12(土) 11:23:16.59 ID:QOYZjCsIo
つまるところ、今日の杏子単独での魔女狩りは半分さやかを気遣ってのことであり、また一方で、彼女の久々にひとりで魔女と戦ってみたいという欲求に起因するものだった。

しかし、結局彼女は彼女の思うまま暴れる事が出来なかった。

それは杏子の隣のこの黒い少女が魔女結界に迷い込んでいたためだ。


5: ◆QnqYInc3ms[saga]
2013/10/12(土) 11:27:33.93 ID:QOYZjCsIo
まったく、世の中ってのはよほどあたしと相性が悪く出来ているらしい。

生まれてこの方、あたしの思い通りになったことなんてありゃしねえ。

杏子は内心毒づきながらも、形だけは黒い少女を気遣うのだった。


6: ◆QnqYInc3ms[saga]
2013/10/12(土) 11:28:17.00 ID:QOYZjCsIo
???「おや。キミは恩人じゃなくてヒマ人だったのか。なら礼は言わないよ」

黒い少女は無邪気に笑う。

杏子は自身の考え事のせいでこの少女とどんなやりとりをしていたのかしばしの間思い出せなかった。
以下略



7: ◆QnqYInc3ms[saga]
2013/10/12(土) 11:28:51.81 ID:QOYZjCsIo
普通、こーゆー時はあたしの照れ隠しを汲み取って礼を言うのがスジじゃないかねえ。

どこか釈然としない物を感じつつ、

杏子「そうかい。じゃあヒマ人はこれでお暇するよ」
以下略



8: ◆QnqYInc3ms[saga]
2013/10/12(土) 11:29:26.90 ID:QOYZjCsIo
???「待ってよヒマ人。それじゃあ私の気が済まない。どうか恩返しさせておくれ」

くるくるくねくねと黒い少女は杏子にまとわりつく。

杏子「ああ、うぜえ!じゃあありがとうって一言言えよ!それでチャラにしてやる」


9: ◆QnqYInc3ms[saga]
2013/10/12(土) 11:30:38.75 ID:QOYZjCsIo
???「分かってないなあヒマ人。プレゼントっていうのは意外性があって初めてありがたみが出るんだよ」

???「指定された物を渡すだけなんて、ただのおつかいじゃないか」

???「だから私はヒマ人に、とっておきのサプライズをプレゼントしよう」
以下略



10: ◆QnqYInc3ms[saga]
2013/10/12(土) 12:41:34.12 ID:QOYZjCsIo
しかし、鉤爪が切り裂いたのは直前まで杏子がいた空間だけで、当の杏子は大してサプライズした様子もなく、大きな宙返りでそれを回避していた。

杏子「はッ!どうもあたしは恩を仇で返される星の下に生まれついちゃったらしいね」

???「仇?とんでもない!私はただ魔法少女というシステムを理解出来てない哀れなヒマ人を救おうとしただけなのに」


11: ◆QnqYInc3ms[saga]
2013/10/12(土) 12:46:12.87 ID:QOYZjCsIo
杏子「おあいにくさま。それ、あたしもう知ってんだ」

???「本当かい?驚いた…。それを知ってなお、魔法少女を続けているなんて。よほどの酔狂とみえる」

杏子「否定はしないさ。これでも、いまは生きてるのがそれなりに楽しいんだ。あんたのプレゼントは完全に的外れだったよ」


12: ◆QnqYInc3ms[saga]
2013/10/12(土) 12:59:19.72 ID:QOYZjCsIo
???「そうそう!そーいや、ヒマ人はなんで私のプレゼントを避けれたんだい?後学のために教えてよ」

杏子「ああ?魔女結界の中であんたみたいに冷静を保てる一般人はいねえだろ」

杏子「だからあたしは派手に暴れられなかったんだ」
以下略



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