過去ログ - カカシ「春野サクラ……!」
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13: ◆aTPuZgTcsQ[saga]
2013/10/14(月) 15:47:26.05 ID:BLnFpW2L0
忍者には不似合いな、綺麗な桃色の髪が風になびく。
俺はそれを見て、何を感じていたのだろう。
俺に出来ることは考えないようにする事だけだった。

任務を重ねるにつれ、三人共ある程度俺を認めてくれたらしい。
慕ってくれるようになるには、後どのくらいかかるのだろう。
もしかしたらそんな日は来ないのかも知れないが。

今日も俺達は、雑用と言って良いような低ランクの任務をこなし、汚い声で鳴く猫を依頼主へと引き渡した。

この時、ナルトがごねなければ未来は大きく変わっていたのかもしれない。
再不斬や白との出会いもなかっただろう。

波の国での任務で三人は大きく成長したはずだ。
ナルトもサスケもサクラも、忍に必要な何かを感じ取ってくれたようで、俺は嬉しかった。

……嬉しかった、はずなのだ。
何の雑じり気もない感情であって欲しかった。
しかし、俺の記憶はそれを許さない。

そばにいる時間が長くなっていくほど、心の奥で何かが疼き出していた。
俺はそれを押さえ込むでもなく、ただ無視を決め込んだ。

自分の汚い部分など見たい者がどの世界にいるだろう。
そんな言い訳を自分にしつつ、俺はサクラ達と一緒に任務をこなし続けた。

結局、俺はあの頃から何も変わってはいない。
現実逃避しか出来ない人間なのだ。


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