過去ログ - カカシ「春野サクラ……!」
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23: ◆aTPuZgTcsQ[saga]
2013/10/14(月) 20:32:03.68 ID:ZqZKzP3U0
「……俺は、嘘は吐いてない。聞いてみろって言ってるだろ」

「じゃあ、本当にそんなことをしたならなぜお父さんは捕まってないんですか?おかしいですよね」

「俺の家を襲ったのは二人組でね。恐らく、もう一人は警務部隊の関係者だったんだろう。まともな捜査は行われなかったよ」

「なんですか、だろうって。そんなの憶測に過ぎないって事じゃ無いですか。お父さんが破壊してるのでも見たんですか?」

「特徴的な桃色の髪の男が、家を荒らしていくのをこの目で見たよ。もう一人は別にして、犯人がお前の親族以外である可能性はほとんど無いだろう。年齢からしてお前の父親である可能性も限りなく高い」

「ほとんどって……さっきからテキトーな事ばっかり。バッカみたい」

「なんなら今からお前の家についていって確認してやってもいいぞ。お前の親族に犯人がいなかったら死んで詫びてやるよ。だがな、もし間違ってなかったら犯人の命を差し出せ」

「何言ってんのよ……!」

「お前は自分の父親を信じているんじゃないのか?このくらいの約束軽いもんでしょ。それとも親戚に思い当たるやつでもいるのかな?」

「そんな……!」

「なぁ、もうやめようぜ!俺ってばこんなの嫌だ!なんでこんなことになっちまうんだよ!」

「……ナルトの言う通りだ。仲良くしろとは言わねぇが、これはやり過ぎだ」

「サスケ……お前に俺を止める資格なんてないでしょ。お前だって復讐に囚われているんじゃないのか」

「俺達は仲間なんだろ。内輪揉めを止めて何が悪い」

……俺はサスケに何も言い返せなかった。

確かに俺達は仲間だったはずなのだ。

子供に八つ当たりをして、子供に止められて、俺は何をしているのだろう。

二人のお陰でやっと我に帰った俺は、泣きたくなった。

どんなに泣きたくても涙が流れることは無かったが。

「……俺が悪かった、許してくれ」

「ふざけないでよ……。もうアンタの事なんか先生だと思わないから」

「サクラちゃん!」

捨て台詞を吐き、サクラは今度こそ家路についたようだった。

俺は少し迷ったが、ナルト達との別れも早々に切り上げ、サクラのあとをつけることにした。

表に出してしまった以上、真実を確認しなければ気がすまなかったのだ。

今日じゃなくても、今までいくらでもこんなチャンスはあった。

しかし、俺は敢えて特定しようとはしてこなかった。

もし何かが間違っていたら、犯人の手掛かりがなくなってしまう。

誰のせいにすればいいのか、分からなくなるのが怖かったのだろう。

それか犯人と対面した場合、何か間違いを犯してしまう気がして怖かったのかもしれない。


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