過去ログ - 美琴「お兄ちゃん!」一方通行「おォ、美琴かァ」
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165:鬼桜 ◆aVMyA5iujQ[saga]
2013/10/14(月) 22:29:47.19 ID:sCmP6thZ0


†††


 爆音が聞こえた瞬間、白井黒子は咄嗟に、三つの事を考えた。

 一つ目は、迅速にその場へ駆けつけなければいけないということ。
 被害状況の確認と、原因の追求、ひいてはその解決には、現地へ急行することが必要不可欠だと判断したからだ。

 二つ目は、事件の発生を警備員(アンチスキル)、風紀委員(ジャッジメント)に連絡するということ。
 応援の要請はもしもの為にも必要不可欠だ。もしも仮に、自分だけで事件を無事解決と導けたとしても、事後処理もある。
 どちらにせよ連絡は必須だった。

 これらは、街の秩序を保つために、市民の安全を守る為に、風紀委員(ジャッジメント)として当然行わなければならない事だった。

 事態を早急に鎮圧する。

 その為に黒子は迅速に行動する。


 そして、最後の三つ目。
 これだけは、ごく個人的な想いによるものだった。


 それは、お姉様を巻き込まない≠ニいう事。


 とってつけた事を言ってしまえば、風紀委員として何の権限も持たない御坂美琴(お姉様)を事件に介入させないというのは、当然の考えだ。
 だが、それ以前の問題として、黒子個人の感情として美琴を事件に巻き込む事に抵抗があった。

 それは、大切な人に傷ついて欲しくない≠ニいう純粋な想いによるものだ。


(まったく……わたくしまでこのような考え方では、あの方≠フ事をとやかく言う事は出来ませんわね)


 現場へと向かう速度はそのままに、黒子は胸中で独りごちる。
 脳裏に思い浮かんだものは、自分と同じ考えをもっているだろう、そして自分と同じ人を大切な人≠セと認識している人物だった。

 頭の中を駆け巡っていく思考を一旦追いやり、黒子は目の前で起こる異常事態に意識を集中させる。


 目的地は、目と鼻の先。


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