過去ログ - 美琴「お兄ちゃん!」一方通行「おォ、美琴かァ」
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2:鬼桜 ◆aVMyA5iujQ[saga]
2013/10/14(月) 19:38:30.24 ID:sCmP6thZ0
「なんだか読んでるだけで、すっごいストレス溜まるんだけどぉっ!」

 目の前の人物があげた叫声に、体がびくりと震える。
 学生客が多く、喧噪に包まれているファミリィレストランの中でも、その音は一際大きく響き渡り、衆目の視線を集めた。

 おそらく今この瞬間、わたくし達二人は注目の的となっているのだろうと、ツインテールの少女――白井黒子は感じ取る。
 尋常ではない量の冷や汗を流しながら。

 目の前で叫声をあげた人物は、セミロングの茶髪に愛らしい顔立ちをした少女だった。
 しかし今はその愛らしい顔立ちも、不機嫌に釣り上がった鋭い目つきと、彼女の体表を迸り火花を散らしている静電気によって、台無しになっている。

 何が起こったのかと、周囲の人間が訝し気に思う中、しかし当事者である少女は周囲の状況に気付いた様子はない。ただただ、黒子を睨み続けている。


 まずい。このままの状況は非常にまずい。何とかしなければいけない。


 そんな思いもむなしく、目の前の少女が怒りを収める気配はない。
 怒りを静めるためのアプローチを何もかけていないのだから、当たり前なのだが。

 焦りばかりが募り、黒子はただただ、冷や汗を流し続ける。

 焦っている理由は、目の前の少女が自分に対して怒りを露わにしているから、という理由ではない。

 自分の完璧(パーフェクト)であるはずだった計画が、標的である人物に露呈した事、ひいてはそれにより計画が破綻してしまう事に対する焦りだった。


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