過去ログ - 美琴「お兄ちゃん!」一方通行「おォ、美琴かァ」
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268:鬼桜 ◆aVMyA5iujQ[saga sage]
2013/11/11(月) 22:04:07.30 ID:7doYIm6J0


 しかしまあ、これはあくまで一方通行個人の考え方のわけで、黒子の理解が得られるかと言えば、そうではない。
 黒子のこめかみに浮かぶ青筋がその数を増すのが傍目にもわかることからも、明らかに賛同は得られていない。


「良いわけがありませんの! これでは明らかにやり過ぎですわ。また、始末書を書く羽目になりますのよ! というか、私達は風紀委員ですの、そこまでの裁量は持ち合わせておりません!」


 案の定、般若のごとき形相で睨み付け、小言≠ぶちまける黒子に対して、一方通行はため息を吐いた。
 黒子の言い分は理解できる。理解できるが、どうにも頭が固すぎる。

 それは長所でもあり、短所でもあるな、などと考えながら、目の前でまくし立て続ける黒子を観察する。

 フラストレーションが溜まっているようで、今回の事件への対応から始まり、日頃の職務(風紀委員)への取り組み方から、食生活に至るまで、良くもそこまで口出しできるものだと言った領域で小言を積み上げている。


 やがて、怒りを保つ気力が薄れたのか、単に叫びすぎて疲れたのか、それとも言いたいことを言い切ってすっきりしたのか、黒子の怒りは静まっていた。

 そろそろ頃合いかと判断して、一方通行は口を挟む。


「オマエはそォ言うが、どォせ美琴が超電磁砲ぶちかましても同じ結果だったろォが。つゥかそもそも、校内以外での取り締まりも違反行為だろォ?」

「それは、そうではありますが……」


 そこまで言って、黒子がハッとしたように一方通行を見上げる。瞳には困惑の色が見て取れた。


「――まさかあなた、一般人(おねえさま)が被害を出さない為にあのような行動に出ましたの?」

「くっだらねェ事言ってンじゃねェよ、白井よォ」

「やっと名前で呼んで下さいますのね」

「普段から呼ンでンだろォが……それはそォと――」


 後ろ手に頭を掻くと、黒子の後ろに視線を這わす。つられるように黒子の視線もそれを追っているのがわかった。


「美琴はさっきからどうしたっつゥンだよ?」


 二人の視線の先。そこには、頬を膨らませて二人を睨んでいる美琴の姿があった。



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