240: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/12/21(土) 17:21:11.41 ID:Xv93b+Meo
『僕と、結婚をしてください』
「はい、喜んで」
一切の逡巡の無い、まるで台本を読んでいるかのような、合言葉の様なやり取りだ。でも、それは確かにここにある。
いつからだろう。彼女への感情が、庇護心から男女のそれに変わって行ったのは。いや、それはもう些末なことなのかもしれない。
今ここに彼女がいて、僕がいる。そして、僕は彼女が好きだ。それでいい。
「……やっと」
アーニャが、声を震わせた。銀色の、少し長くなった髪の毛がふるふると揺れる。目に、涙がたまっていく。
「やっと、言ってくれました、Pさん……っ」
『ああ……。本当に待たせた。済まない、アーニャ』
彼女は、僕にしがみつき、胸に顔を埋めながら首を振る。そして、一筋涙を流したまま、笑った。
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