過去ログ - あずさ「……私、いつか言いましたよね」
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2013/10/15(火) 17:27:42.28 ID:nwRmcKA60
きっかけは仕事の帰り。 車の中で何気なく流していたラジオだった。
壮大さを感じさせるイントロに始まり、これまた壮大な歌詞、そして歌い手の歌唱力。
全てに目を見張った。 一瞬で好きになった。
そして一旦帰宅し、下調べをしたうえで、購入の為に近場のCD屋に出向いたというわけだ。
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2013/10/15(火) 17:29:00.53 ID:nwRmcKA60
男はもう既に一人のファンになっていた。 ただのファンだった。
当然願うのが、
男「一度でいいからあってみたいな」
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2013/10/15(火) 17:30:47.32 ID:nwRmcKA60
男(ん? なんだあれ?)
ふと地面に目を向けると暗くてよく見えないが、確かにそこになにかいるのが分かった。
それはとても小さく、
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2013/10/15(火) 17:32:10.55 ID:nwRmcKA60
?「あなたは〜嘘つき……あら?」
気がつくと、男は天国にいた。
なぜか顔は極上のクッションに包まれ、シルクのような肌触り。
そしていい匂いのオマケつきだ。
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2013/10/15(火) 17:34:28.89 ID:nwRmcKA60
男(我が生涯に一生の悔いなしッ!)
男「我が生涯に一生の悔いなしッ!」
?「きゃっ」
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2013/10/15(火) 17:37:03.79 ID:nwRmcKA60
しかし、男はすでに気付いていた。 自分は死んでなどいないことに。
理由も理屈も分からないが、自分は生きていてとてつもないことをしてしまったという事実だけはしっかりと認識していた。
男の顔と、地面が一つになる。
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2013/10/15(火) 17:38:07.52 ID:nwRmcKA60
よかった、と男は心から思った。
仮にこの女性が心優しい方でなかったらとっくに警部が動き出していたであろう。
小学生に手を出したわけでもないのにだ。
男がそんなことを考えたのは、近くのアパートから空想ドラマチックガールが流れているからに違いない。
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2013/10/15(火) 17:39:09.79 ID:nwRmcKA60
男「って、もしかして貴方は」
男が顔をあげると、先ほどまで考えていた人物の顔があった。
はて、知らぬ間に科学テクノロジーはすでにここまで発達していたのだろうか。 脳みその映像を匂い、質感まで完璧に再現することが出来るなんて。
さしもの黒雪姫もこれにはびっくりだろう。 なにせ男はニューロリンカーも、ましてやブレインインプラントチップなどもつけていないからだ。 そもそも開発されてさえいないが。
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2013/10/15(火) 17:41:22.39 ID:nwRmcKA60
男「三浦、あずささん……?」
あずさ「あら。 私のこと知っているんですか?」
うふふ、嬉しいわぁと、三浦あずさは音符が浮かんで見えるくらいの笑顔とともに口にしたが男はまだ現実を受け入れることが出来なかった。
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2013/10/15(火) 17:42:43.18 ID:nwRmcKA60
男「何か、悲しいことでもあったんですか?」
やめとけばいいのに、と男は言ってから思った。
すぐに三浦あずさの顔も暗くなる。
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2013/10/15(火) 17:44:06.76 ID:nwRmcKA60
あずさ「ここの近くに公園があるんです。 そこまで着いてきてくれますか?」
男「もちろんです」
三浦あずさが一歩踏み出すたびに、男も一歩前に出る。
以下略
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