過去ログ - 七海「君と」罪木「彼女と」日向「彼女の恋」
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16: ◆A./pWd82aQ[saga]
2013/10/16(水) 19:58:41.88 ID:rl6CVVlao

左右田「あーあ。俺も帰るかなぁ。フラレちまったし。それにしても、日向と別れたばっかりの罪木さんならもしかして、って思ったんだけどなァ……」

 左右田はまるっきり誠意のこもっていない口調で言う。

日向「おい、間違ってるぞ。俺と罪木は別れてなんてない」

左右田「へ、そうなのか? だって……」

日向「そもそも付き合ったことがない。だから別れたとはいわない。な、罪木。そうだよな?」

 横に立っていた罪木に話を振る。……彼女は、少し悲しそうに目を伏せた。

罪木「……はい。日向さんがそういうんでしたら」

左右田「……よくわからねーけど、痴話喧嘩に巻き込まれるのはめんどくせーから、先に帰っていいか?」

 言うが早いか、左右田も帰ってしまう。そうして、屋上には俺と罪木の二人だけが残された。

日向「なあ、罪木。何度も言うけど……俺は、お前とは付き合えない」

罪木「でも……日向さんは、私をずっと守ってくれるって、言いました」

日向「それも違う。俺が言ったのは、『困った事があったらいつでも相談しろ』ってだけだ。お前は今別に困ってないだろ?」

罪木「ふゆぅぅぅぅ……でも……」

日向「そもそも、困った事があるなら俺なんかより先に、クラスメートに相談すべきだ。”超高校級の才能”を持つあいつらなら、俺なんかより100倍役に立つ。だから、もう俺を頼るな」

罪木「日向さん……」

日向「話は終わりだ。今日は左右田のやつに呼び出されたから来たけど……もう本科の校舎に来るつもりもない。だから、会うこともないと思う。それじゃあな」

罪木「日向さん……待って……待って」

 背中に、追いすがるような罪木の視線を感じる。けれど、それを俺は無視して屋上を去った。




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