25: ◆vFrOP6Ejc.[saga]
2013/10/19(土) 18:36:17.92 ID:e1A6D2xD0
今日は、朝からついてない。
学校へ出かける前、夢見装置を黒子に見つけられてしまった。
「おや、お姉さま、この機械は?」
風紀委員(ジャッジメント)の黒子をごまかすことはできない。
「これは、若者を惑わすという理由で、警備員(アンチスキル)で回収中の夢見装置では?」
「お姉さま、これで一体何をしていますの?」
「じゅ、純粋な科学的好奇心よ」
「脳波は電気の流れだしね」
「それをコントロールして夢を見させるなんて、その原理が気になるじゃない。だから、どういう仕組みなのか調べてるの」
わたしはあわてて、当初そうであった目的を説明する。
「へぇ、そうでしたか」
いたずらっぽい顔で黒子が続ける。
「まさかお姉さま、これを使って夢を見たりなんてしていませんですわよね?」
「そっ、そんなことするわけ無いじゃない。本当に純粋に研究材料にしているだけよ」
なかなか鋭い。取り乱さずに答えられていただろうか?
「しかし、これは、見つけてしまった以上このままにしておくわけにはいきませんの」
「この機械のせいで夢と現実との区別がつかなくなって事件を起こしかけた学生もいるとも聞きますし、我々の間では、ナイトメアメーカーと呼ばれている代物ですの」
黒子は、夢見装置を手に取る。
「これは、回収させていただきますわ」
「え、え、そんな」
「申し訳ありませんが、いくらお姉さまでも、見逃すわけにはいきませんの」
まいった。こういった時には黒子は本当に融通が利かない。
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