38: ◆vFrOP6Ejc.[saga]
2013/10/19(土) 22:10:11.48 ID:e1A6D2xD0
夕方、わたしはまたあの公園にいた。
当麻に会いたかった。
わたしは当麻のことを好きなのかどうか、もうよくわからない。
ただ会いたかった。
寝不足でぼーっとた頭で、わたしはひたすら待っていた。
小一時間ほどたっただろうか、向うから当麻がやって来るのが見えた。
頭が瞬時に覚醒する。
あ、わたしに気付いた。
「おぉ、御坂じゃねぇか。こんなところでどうしたんだ?」
当麻の言葉に軽い違和感を感じながらわたしは答える。
「ここに来れば当麻に会えるかも、と思ってね」
え?という顔をしている当麻にかまわずわたしは続ける。
「こっちの世界じゃ、長いこと会ってないもんね。って言っても1週間くらいかしら」
ん?何かひいてる?おかしなことは言ってないはずだけど。
「あ、ああ、そんなもんかな」
当麻がぎこちなく答える。
「まあ、座んなさいよ」
わたしはベンチに座り、ぽんぽんと隣を叩く。
それからわたしたちは話をした。
今まであったこと。
二人で過ごしてきた時間のこと。
とりとめもない話だった。
といっても一方的にわたしがしゃべっていたような気もする。
当麻は時折なにか不思議なものを見るような目でわたしを見た。
途中、何度か口を挟もうとしてやめるのがわかった。
何よ、言いたいことがあるならはっきり言えばいいのに。
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