56: ◆vFrOP6Ejc.[saga]
2013/10/20(日) 01:47:32.53 ID:RsuMJyUq0
「お、おい御坂!」
(もう。美琴でいいのに)
そう思うと、わたしの体はさらに激しくなまめかしく動き出す。
「ちょっ、なにやってんだよ、やめろよ」
ふふ、やめてあげない。
「や、やめろってば!」
いきなり当麻がわたしの体を突き放した。
(え?え?どういうこと?)
わたしは今の状況が理解できない。
当麻は知らない人でも見るような目でわたしを見ている。
(何?何でそんな目でわたしを見るの?)
(当麻はもっとやさしい目でわたしを見つめなきゃダメでしょ?)
「お前、本当に御坂か?」
「いったいどうしちまったんだよ」
(え?うそ、拒絶されたの?)
(うそ。うそでしょ。)
自分の顔からさっと血の気が引いていくのがわかる。
心臓がばくばくしている。
頭の中はぐちゃぐちゃだ。自分が今何を考えているのかもわからない。
当麻のほうに手を伸ばすと、当麻は一歩後ろに下がった。
「え?や、やだよ」
力ない声が口からこぼれ落ちる。
わたしは、逃げるようにその場から駆け出していた。
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