7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/19(土) 02:04:44.98 ID:aD5g94Pq0
ふと気がつくと、わたしは、いつもの自動販売機のある公園にいた。
「ん、これは夢の中、よね?」
何故か夢であることに気がついてしまう。
「うぅん、夢って気づいてしまっちゃあ、見たい夢が見れてたとしてもちょっと興ざめかもね」
そう言いながら、辺りを見回す。なにしろここは自分の見たい夢の中の世界(かもしれない)なのだ。
何か、素晴らしいことがあるかもしれない。
程なく、向うから誰かがやってくる姿が見えた。
「よう、美琴」
目の前に現れたのは、あのツンツン頭の少年だ。
「ハァ、なんだ、アンタか。アンタが出て来るってんじゃ、望んだ夢が見れるってのもやっばあやしいわね」
そう言ってため息をついた。
アイツの方に目をやると、どうも様子がいつもと違う。
様子というか雰囲気だろうか、妙にまじめな顔でじっとわたしをを見つめている。
「な、何よ!」
まっすぐ自分のほうにやってくる上条に、ちょっと気圧されながら声をかける。
「なあ、美琴、何で俺の気持ちに気がついてくれないんだよ」
「へ?」
目が点になった。気持ち?気づく?どういうこと?
戸惑っている間に、上条に両肩をつかまれた。
まじめな目で、じっとわたしを見つめてアイツは続ける。
「美琴。俺は、お前のことが好きなんだよ。何でわかってくれないんだよ」
「え? え? ええぇぇぇ?」
わけがわからない。コイツがわたしのことを好き?いやいやいや、そんなこと考えたことも無かった。
そもそもわたしはコイツのことなんか何とも思っていない。
まあ、親しい友人の一人ではあるかもしれないが、それ以上の存在だと考えたことなんて無かった。
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