過去ログ - 【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第18位【アラフォーマーズ】
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◆rVyvhOy5r192
[saga]
2013/10/20(日) 03:32:51.45 ID:JWaIRdx9o
やれやれと、少年は息を漏らす。
あのとき、無理矢理『はい』に持ち込まずに五十音を動かすことを選んだのは、
そう、一見して綱引きを行いながら、軌跡で文字を画くため。
やたらと不遜だったり、不敬だったりした尊大な態度も、
なるべく、突拍子もないことを言う傲慢な人間であると誤認させる為であったらしい。
謝る彼を見て、自分もすっかり騙されたと憧は息を吐いた。
「狐だか狗だか狸だか知らないけど、知恵比べで人間様に張り合おうってのが無茶なのよ」
「あはは……」
「お前、言うなぁ」
頬を掻きながら、目を細める少年。
先ほどまでの、強引なイケイケタイプではなく、どことなく苦労人な様が浮かぶ表情。
どうやら、これが本来の彼らしい。
「……あ、その、お礼」
「相談料を書きはしたけど、貰うとは言ってないから……別にいいぜ」
「なによ、それ」
「相手がどこまで本気か、確かめることにしてんだよ」
言って、こっくりさんに用いた硬貨を弾く少年――オカルトスレイヤー。
綺麗にそれをキャッチする。
初めて出会ったときも思ったのだが、かなり反射神経はよさそうだ。
「だから……お礼なんて、この5円でいいよ」
「……あたしたちの気が、済まないんだけど」
「そうだよ! 助けて貰ったんだからわ! 当然だよ!」
「そう言われてもなぁ……」
と、少年は眉を寄せた。
「……あ」
「何々! どうしたの!」
「なにか、思い付いた?」
「あー……それよりも、次からはこういうことは、しないでくれよ。それでいいからさ」
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