過去ログ - 【スーパーストリートファイターCROSS:StrikerS EDITION】
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39: ◆OUO0NoB5Q0bR[saga]
2013/10/27(日) 23:09:10.76 ID:OxMR/QAwO
胸に衝撃が走り、身体が少し浮き上がった。同時に吐血。
「(え…?)」

何が起こったのか理解できない。
異変のあった胸にゆっくりと視線を下ろす。
するとそこには肘までめり込んだ太い左腕があった。
じゃあ肘から先は…



纏わり付いた赤い雫を滴らせながら背中から伸びていた。
「(そうか…拳が身体を貫通したんだ…。見るまで気付かなかった…。やっぱりリュウさんは凄いなぁ…。こんな凄い事も出来るんだ…。でも…凄く…怖かっ…た…)」

気付いたと同時に身体は糸の切れた操り人形のように重力に逆らう力を失い、四肢が下を向く。まるで百舌鳥(もず)の速贄だ。

その拳が引き抜かれると穴から血が止め処無く流れ落ち、引き抜かれた腕には肉片や血液が纏わり付いていく。
拳の形に空いた穴は向こう側の景色を覗かせていた。
そして腕の支えを失った体は地に倒れ伏すしかなかった。

痛みも恐怖も感じない。それどころか永遠とも思えた恐怖から解放された事に安堵と心地良さすら感じる。
「(目を開けるのも疲れちゃった…もう…寝ても…いいよね…)」




これが、『死』。
あたしはそっと目蓋を閉じた。


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