過去ログ - ガリアの空の下【ストライクウィッチーズ】
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/21(月) 00:36:17.07 ID:bFC+eytVo
高く晴れた空も清々しい、ガリアの陽の下。

いまわたくしたちは、パ・ド・カレーの港で扶桑の空母アマギから下船し、迎えの車の荷台で揺られている。
かつての同僚――友人と呼ぶのはやはり少々面映ゆい――と、その随行員を連れ、
わたくしたち4人は一路、我が家にしてこの一帯を収める領主の座たるシャトーに向かっているところです。

荷台の対面に座る懐かしの(…というほどでもないはずなのにずいぶんと長い月日を共に過ごした気がする)彼女は、
扶桑では珍しいらしい、ぶどう畑の美しさに惹かれたらしい。
さっきすこしだけ言葉を交わした以外は、ずっと身を逸らして車外の様子を熱心に眺めている。

やれやれ、あれではリーネさんの解説も半分も耳に入ってないでしょうね。
まったく…ふつう、こういう場では旧交を温めるべく、会話くらい交わしてもいいんじゃないかしらと思うけど、
それどころではないらしい。自分の興味を満たすことにご執心という感じだ。

まあこのほうが彼女らしいという気もするし、そんなこの子に今更気分を害することもない。
だけど、その隣で固くなっている少女は、まだそこまで達観はできないだろうな、と思う。
子供じみた彼女の有り様を受け入れるには、彼女は幼すぎる。

…わたくしも、ちょっと前まではこの少女の側に立っていたはずだと思う。




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