過去ログ - ガリアの空の下【ストライクウィッチーズ】
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25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/21(月) 01:03:30.54 ID:bFC+eytVo
――リーネちゃん、元気でね!

宮藤さんが、笑ってそう言い、リーネさんと抱きしめあって、その別離を惜しんでいる。

オペレーション・マルスが成功に終わり、第501統合戦闘航空団は再び解散することになった。
ロマーニャから乗艦し、扶桑にとっては欧州の玄関口でもあるドーバー海峡、
ガリアのパ・ド・カレーに寄港したこの船、扶桑皇国の空母アマギも、いよいよ出発の時間を迎えた。

欧州のわたくしたちはここで下船するが、坂本少佐と宮藤さんは、このままアマギに乗って扶桑に帰ることになる。
厳しい戦いを共にくぐり抜けてきたそれぞれが、各々のやり方で別れを惜しんでいる。

「ペリーヌさんも、元気で。ガリアの復興がんばってね!」

笑顔でいう、その姿にちくりと胸が痛むのを感じる。

ロマーニャでの戦いは終わったが、欧州全体を見渡せば、ネウロイとの戦いはまだまだ続く。
その戦いのさなか、再び第501統合戦闘航空団が再結成される可能性もあるだろう。

でも、もし再び501が再結成されても、もうそこには坂本少佐も…そして、この豆狸の姿もない。
魔翌力を失った彼女が、ウィッチとしてわたくしたちと空を一緒に飛ぶことは、もう、二度とない。

それを思うと、どうしてか胸が詰まる。
大嫌いだったのに。
こんな豆狸。暢気で、人の気も知らないで、わたくしの大切な人の気を勝手放題に引いていく、ずるい子。
人の気も知らない、暢気で…。

「いつか、わたくしのシャトーに来なさい。復興した美しいガリアの街を案内してあげますから…約束、忘れないことね」

それだけ言うのが精一杯だった。


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