過去ログ - 【エロ注意】俺と先生の脳内なんちゃらが修羅場なわけがない!
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39: ◆/9py4o2CdI[saga]
2013/10/25(金) 20:29:13.94 ID:cBQsxiwE0
        ◆



「お前、どうしたんだよ」

「は?」

 登校するなり俺の姿を見つけた友達は、わざわざ俺の席までやって来て主語の抜け落ちた言葉を口にしつつ詰め寄った。
 ちなみに彼女がいる方である。

「昨日だよ、昨日。三限のあと戻って来なかったじゃねーか」

「あーそれね。べつになんでもないって。腹痛くなって保健室で休んでただけ」

「そか…ならいいけど。最近のお前付き合い悪りィし、なんかあったんかと思ってよ」

 なるほど、また俺が悩んでるんじゃないかって心配してくれてるわけか。ほんと責任感が強いよな、こいつ。
 以前、一度だけ。
 昔から不仲だった俺の両親がいよいよ離婚するというところまできた時も、こいつ―――遼平はこんな風に心配してくれて、だから、なんとなく身内の恥みたいに思えて話しづらかった俺も自然と相談する事できた。
 まあ、子供がどうこうしたところで何かが変わるはずもなく、結局のところ親は別れたのだけれど。
 それでも、当時話せたことで随分楽になったのを覚えている。
 これは後から聞かされたことだが、姉は父と一緒に家を出るとき俺のことを遼平に頼んだそうだ。
 けれど。

「心配してくれてどーも。俺なら大丈夫だから。それよりさっきからこっち睨んでる彼女をどうにかした方がいいんじゃない?」

 そう言って、本当に恐ろしい形相でこちらを睨んでいる女生徒を俺が指差すと遼平は顔を引きつらせた。

「やべっ…話途中だったの忘れてたわ。――じゃ、またな。あ、久しぶりに昼飯一緒に食うべ」

「うーい」

 たぶん無理だけど、と。心の中で付け足す。
 言えない。言えるはずがないのだ。だって―――

「おいっ!みんな大ニュースだ、大ニュース!!」

 遼平と会話を切り上げた直後、もう一人の友達が大声を張り上げながら勢いよく教室に入ってくる。
 まったく、朝から騒々しい。こっちはゆっくりしたいのに。
 クラスの連中もハイなテンションについて行けず、面倒くさそうに「なんだよ、うるせーな」「つまんなかったら容赦しねーぞ」と口々になじっていた。
 自分でそんな期待値上げちゃって、どうなっても知らないないぞ。
 俺は溜め息を洩らしつつ憐れむような目で御厨を見つめる。
 しかし、そんな逆境の中でもそいつは不敵な笑みを浮かべていた。
 これは相当なネタを掴んでるのか?
 なんて期待するだけアホらしい。
 頬杖をついた俺は窓の外に視線を移そうと――

「美術の倉本が辞めさせられるってよ!」







――え?


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