過去ログ - 弟子「森の中で女の子拾った」賢者「すぐに捨ててこい」
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vnzkbsf//77
[sage saga]
2013/10/29(火) 20:13:59.96 ID:MGld6Er8P
手元に残っているのは解体用に使っていたナイフ1本のみ。
とてもじゃないがまともにやり合うには心許無い装備だ。
オーガは止まらず大振りかつ強烈な一撃を何度も繰り返していく。
これを冒険者は集中力が続く限りに避け続ける。
冒険者「これじゃあ……っ、きりが! ……無いわ?!」
太い樹を盾にしてもオーガの怪力の前には無意味。
憎悪と憤怒が入り混じった表情でオーガは冒険者をしだいに追いつめていく。
ズルッ!!
冒険者「しまっ――!?」
泥のぬるかみに冒険者は足を取られ、バランスを一気に崩す。
ちょうど前にはオーガの足裏が――。
冒険者「…………ッ!?」
とっさにガードするが無駄だろう。
冒険者は自分が地面に赤い染みを作る果てを想像した。
――あぁ、私ここで死んだな……。
死を悟った瞬間、ありとあらゆる物が『軽く』なっていく。
それは時間までもが……ゆっくりと近づいていく足が見える。
冒険(ごめんなさい……お父さん、お母さん)
冒険者は死を受け入れる準備をした。
大切な者達を最後に想いつつ――。
賢者「おい」グワシッ!
オーガ「…………ッ?!」
賢者「ここを血で汚すんじゃない、汚ぇな……」ギリギリ
オーガ「――――ッ??!!」メキメキ
まだ早かった、冒険者を踏みつぶすかと思われたオーガの足。
唐突な乱入者によってその勢いはたったの“片手”で止められる事になる。
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