過去ログ - 門矢士「魔法少女の世界か……」
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91:お団子 ◆bZ4I4TB4eY
2013/11/18(月) 03:16:22.69 ID:c0cPKrGI0

「よし、下克上だ」

――十倍返しだ。いや、百倍の方がいいか……。

と、元気に出て行った母を照れ笑いで見送り、鹿目まどかは自宅を急いで出る。

学校に間に合わせるためだったが、それ以上に昨夜の事を美樹さやかに話したかったのだ。

『魔法少女』について。

【おっ、まどかー私サイキッカーになったよー】

【さ、さやかちゃん……それ、キュゥべえのでしょ?】

表情だけで不貞腐れているので隣に居た志筑仁美からは不審に思われていた。

どうやら美樹さやかはそれに気付いては居ないようだったが。

【ボクが近くに居る時はこうやって情報のやり取りもできるんだ】

【なんだよぅキュゥべえ、もっと夢見たっていいじゃんかよー】

【さやかちゃん……キュゥべえ、連れて来たんだ……】

三人の中では口も動かさずに意気投合している二人と、

それを不思議そうに見つめる一人と言う不思議な図上が出来上がっていた。

【大丈夫だって、他の人には見えないらしいから、ほら、仁美とか、気付いてないし】

不意に美樹さやかは志筑仁美に顔を向ける、

完全に気まぐれだったのだが、今の今までの二人を見ていた志筑仁美は自分にも何かを訴えかけているのか、

と、不安に煽られる。

「ああっ、私の知らぬ間に二人が眼と眼で会話が出来るようになっているなんてっ、

 私と別れた後の時間で一体何が……」

昨日の美樹さやかの様に(とは言ってもあれは演技であり、これは最早本当に心を折ったような感じだったが)

よろける、本当によろける。

「私とは遊びだったのね……遊びだったのねぇ……」

と言い残して走り去ってしまった。

【いや、遊びでしょ、友達なんだし】

と、冷静な美樹さやかのツッコミは響かなかった。

「声、出てないよ……」

「えぇ!うっそ本当に!」

「……便利過ぎるのも、少し不便だね」

そう会話した二人の足元には、バックが一つ多く置かれていた。




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