過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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155: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/11/21(木) 23:07:29.47 ID:b5OocTuo0

翌日、夕方。
探査術式による結果取得を終えたフィアンマは、のんびりとトールに伝えた。
言うまでもなく、天草式十字凄教メンバーの居場所である。

やって来たのは、夕暮れ時。
日本国内の、冴えないアパートメントだった。
もっとも、それは仮住まいであり、いくつか本拠地は存在する。
厳密には、そのどれもが本拠地ではない。

「…とりあえずノックしてみるか」

日本式の作法には疎いトールである。
彼は軽く首を傾げ、拳の手の甲でコンコン、とドアを叩いた。
程なくしてドアが飽き、ひょこりと少女が顔を覗かせた。
セミロング程度の黒髪で、清楚な印象を受ける少女だった。
柔らかそうなセーターを着用しており、下は派手過ぎず、長め丈のキュロットパンツ。
周囲によく馴染む衣服や立ち居振る舞いは、隠密に秀でた天草式十字凄教ならではか。

「お客様ですね。ご用件は…?」
「事前アポはとってねえ、悪いな。ここのリーダーは居るか?」
「建宮さんは中に居ますけど…」
「そいつと話がしたい」

これまで様々な相手に勝負を挑んできた経験からか、トールは堂々としている。
少女は少し悩んだ後、奥に一旦引っ込んだ。
代わって出てきたのは、クワガタの様な髪型をした背の高い男。

建宮斎字。

現天草式十字凄教教皇代理。

「この建宮斎字に御用とは尋常じゃねえのよな?」

頼みごとか、と言わんばかりの表情。
対して、トールはのんびりと言った。

「俺と勝負してくれ。教皇代理?」



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