過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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16: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/10/27(日) 22:15:32.44 ID:dsTNhcEF0

「なあ、お嬢さんや」
「何だその話し方は」
「俺は、飯奢ってくれって言われたはずなんだけど」
「ああ、そうだな。確かに頼んだぞ。お前は受け入れた」
「ケーキが飯っておかしいだろ!」
「大きい声を出すな。痴話喧嘩だと思われるぞ?」

やれやれ、と肩を竦めるフィアンマ。
肩をすくめたいのは俺の方だ、とトールは眉を寄せる。
対して、彼女はアイスクリームをスプーンで突っついてココアに溶かしつつ。

「俺様は洋菓子しか食べられないんだよ」
「……あん? 偏食かよ?」
「体質的なものだ。『神の如き者』は洋菓子の守護聖人だろう?
 原罪を薄めて天使の要素を取り入れていたら、普通の食事が出来ない身体になってしまってな」

洋菓子以外を食べると体調を崩す、と彼女はいう。
本当か嘘かはわからないが、ひとまず信じてやるとしよう。

「…っつか、金無くしたって何だよ。そもそもアンタはどうしてここに?」
「財布を落としてしまったんだ。ああ、来た理由は…私用でちょっとな」
「…………私用?」
「世の中には知らない方が良いこともたくさんあるぞ?」

にっこりと笑みながら、彼女はケーキを口にした。
なかなか愛らしい笑顔なのに、綺麗なのに、怖い。


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