過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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217: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/12/02(月) 22:19:27.28 ID:WtfI3Ree0

うんうんと悩みながらショッピング街をぶらついて早三十分。
プレゼント候補の売り出し品はうんと溢れている。
しかし、その中から選ぶのは、結局のところトール自身である。

『お前が、俺様が喜ぶだろうと選んでくれたものがいい』

自分が悩んでいる時間もプレゼントに入る。

そう気づきつつ、トールはふらりと店に入った。
アクセサリー類を販売している店だったが、宝石店程かしこまった場所ではない。

「……」
「恋人へのプレゼントですか?」

不意に話しかけられ、そちらを向く。
女性の店員だった。
暇だったので、客に話しかけることにしたのだろう。
押し売りのような感じはせず、世間話モードだった。

「ああ。俺が選んだものなら何でもいいって言われてさ」
「素敵な人ですね」

はっきり決めてくれた方がやりやすかったのだが、とトールは口ごもり。

「生まれてこの方、女に贈り物なんかしたことなくてさ。
 やっぱ、喜ぶモンは高価なモンなのかね?」
「その方の好みにもよりますが…ハズレがないのは食べ物、メッセージカード…後はバッグでしょうか」
「バッグ…?」
「ええ。あ、でもそれならご一緒に買い物なさっている時の方が良いかも…?」

アクセサリー類は相手の普段着をよく知らなければあまり喜ばれない、と店員は言う。
普段着、というか彼女の衣装は赤を基調としたものしかない。


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