過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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218: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/12/02(月) 22:20:17.01 ID:WtfI3Ree0

赤い服に合わせるなら、暖色のアクセサリー。
宝石は好みがあることに加え、術式に影響を及ぼしやすい。

「…これにするか」

トールが選んだのは、ユニセックスな印象のあるループタイだった。
前々から、彼女のスーツの襟形状なら飾りが映えるとは思っていたから。

「……」

ひと呼吸おいて、似合うかどうかを想像してみる。
問題なさそうだった。
喜んでくれるかどうかはわからないが、自分なりにとことん悩んで買ったものだ。
これで気に入らないのならば、それはそれで仕方がないと思う。

(喜べば、良いけどな)




一方。
フィアンマはというと、霊装をせっせと作っていた。
正確には、仕上げ作業に入っている。
別にトールが何もくれなくても、あげようとは思っていたのだ。
そして、彼が喜びそうなものは特に思いつかなかったし、聞く勇気はなかった。

「……」

多分、喜ばないだろう。
何せ、これは彼の求める『攻撃』の強さでなく、『防護』の強さに関するものだから。
思いながらも彼女が丁寧に削って作っているのは、ロザリオだった。
ローマ正教の匂いが強いが、これはあくまで消耗品。
かつて『神の子』が人類の原罪を請け負って死した伝承から派生させたもの。
日本の御守信仰の要素も混ぜることで、身代わりの意味を持たせる。

『致命傷』を『奇跡』的に『一度だけ代わりに請け負う』霊装だ。

持っているだけで良い。
使用されるのに際して必要となる莫大な魔力は、あらかじめ注いでおく。
霊装は基本的に一度魔力を通せば、ひとりでに魔力を消費したりはしない。

「トールも、死にたがりではないはずだ…」

嫌がりはしないだろう、とぼんやりと思う。


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