過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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240: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/12/08(日) 23:23:52.19 ID:kna01/qC0

「じゃ、ちょっと出てくる」
「ああ。何かあれば連絡をしろ」

散策に出かけるトールに、フィアンマは珍しくついていかなかった。
少し体調が悪かった、理由はその一言につきる。

「………」

帰りに何か甘い飲み物でも買ってきてくれないだろうか。

ぼんやりとそんなことを思いながら、フィアンマは天井を見上げる。
真っ白な天井は、安らぎを与えてくれるようなものではない。
少し古びたその天井は、自分の住んでいた大聖堂を思い起こさせた。

「………」

(きょうこうさん、これはー?)
(聖書を開きなさい。これはその中でも―――)

(べんとのおとうとのかわりは、おれさまにはできないからね。
 はなしのないようおもいだして、おかしつくったん、)
(………あり、がとう……っ)

(てっら、これよんで)
(絵本ですか。構いませんよ)

(お前一人がただがむしゃらに働くよりも、より多くを救えるように)
(指示に対し、迅速に動く所存である。…貴様を信用しよう)

今頃、心配しているだろうか。
戻ったら少し怒られるかもしれない。
怒って欲しいとも思う。それが最後になるから。


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