過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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387: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/01/07(火) 22:36:03.45 ID:IhUfCYqQ0

弱い者いじめをするというのは性に合わない。

それが、雷神トールの基本的な考えである。
それは『グレムリン』の面々が知るところ。
故に彼はハワイの一件には参加することがなかった。
否、正確にはあまり知らされなかったのである。

「………」

ぼんやりと。

天井を見上げ、トールはゆっくりと息を吐きだした。
今頃、彼女はどうしているのだろう。
自分のことを想ってくれる日はあっただろうか。

『トール』

自分の名前を呼んで笑う彼女の姿が、目を閉じるまでもなく浮かぶ。
一方的な情報を信じるつもりは無いが、オッレルスという男の全容は掴めない。

『優しいフリをして』
『甲斐甲斐しく世話をして』
『笑顔で地獄に突き落とすような』
『そういう男だよ、オッレルスは』

あくまでもオティヌスの談である。
嘘かもしれない。本当かもしれない。
もし彼女が少しでも心を許しているのなら、厄介だと思う。
自分の言葉を聞いてくれないかもしれない。

「……元々の目的は、敵になってでもアイツに会うことだ」

会ったら何とかなる。

自分に言い聞かせ、トールは枕元のクーラーボックスを撫でた。


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