過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/01/27(月) 18:03:16.67 ID:vXNKYDFk0
キーンコーンカーンコーン。
昼休み突入を知らせる呑気なチャイムで、トールは目を覚ました。
どうやら疲れが溜まっていたのか、授業中に寝入っていたらしい。
「んぁ…?」
「よう、ねぼすけ」
パコン! という音がした。
クラスメートの男子が、丸めた教科書でトールの頭をはたく音だった。
痛って、と愚痴の色を帯びた声を漏らし、トールは起き上がる。
「っ、何しやがる」
「何って、目覚まし?」
悪びれもせず彼は笑って、トールを購買に誘う。
そうだった、早く行かなければパンが売り切れる。
男子高校生にとって、昼食というのは最も重要なものだ。
せめてミニ弁一つでも腹に入れておかなければ午後は生きていけない。
「ギリギリサンドイッチゲット。お前は?」
「カツ丼とチキンサンド」
「うわマジかよ…運良過ぎ。ってか、肉被りじゃね?」
『日常』らしい『普通』の会話をしながら、トールは教室へ戻る。
炭水化物たっぷりの戦利品をガツガツと食べ始めた。
可愛い彼女の手作り弁当(はぁと)なんてものは夢のまた夢であった。
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