過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/01/27(月) 18:05:37.13 ID:vXNKYDFk0
体育以外の授業は基本的につまらない。
ノートにつらつらと黒板の内容を書き込みつつ。
トールはぼんやりと一日を過ごす。
机の中にチョコレート。
下駄箱にチョコレート。
直接手渡しされるチョコレート。
甘ったるい匂いでどうにかなりそうだった。
これら全てを『アイツ』にあげたら、どんなに喜ぶだろう。
舌鼓を打ちながら、雑学の一つや二つ、披露してくれそうだ。
アイツって、誰なんだろう。
もやもやとした感情を抱えるままに迎える放課後。
綺麗どころの女の子に呼び出された。
その手には、ラッピングされているであろうチョコレートがある。
彼女は、かわいらしい赤い箱を差し出して。
それから、こう告白した。
「ずっと、大好きでした」
付き合ってください。
そう言い切る前に。
トールはようやく、『彼女』を思い出してこう言った。
「悪い。俺、もう付き合ってるやつがいるんだ」
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