過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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61: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/11/03(日) 21:07:18.18 ID:pyA2p9JK0

視界が明滅する。
というよりも、妙な浮遊感があった。

何だか頭がふわふわする。

「……?」

雷神トールは、そろそろと目を開けた。
天井がまず視界に入ったことから、自分が横たわっている状態であることを自覚した。
ぼんやりとしながら、視線を横にズラしてみる。

「………、…」

……かくん。ふるふる。
………かくっ、…かくん。ふるふるふる。

今にも眠ってしまいそうな様子でうとうととしているフィアンマが、そこに座っていた。
その手には白いタオルが握られている。乾いたタオルだった。

「……」

静かに、そろりそろり。
毛布から手を出し、トールは自分の額に触れた。
予想通り、そこにはタオルが置いてある。
濡れタオルだった。元は氷水か何かに浸け、水気を絞ったものだろう。
何時間前に置かれたものなのか、すっかりぬるくなっているようだが。

「ん…? …目が、覚めたのか」

ぐしぐしと人差し指で目元を擦りながら、フィアンマはやや嬉しそうにはにかむ。
珍しく目元も笑っていた。本当に安堵した、という様相である。


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