過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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754: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/03/31(月) 21:30:58.94 ID:X4XriL7N0

本を開く。
近頃は寝る前に一冊読むのが習慣になりつつある。
欠伸を噛み殺し、トールは文字を視線でなぞった。
神話を元にした恋愛小説だ。
なかなか文学的な表現が多く、読んでいて目に楽しい。
こういった何でもないものから術式のヒントを得ることもある。
勉強はしておいて損はない。人生という観点で見れば。

「……」

もそ。

少し肌寒いのか、フィアンマはトールのストールを引っ張った。
しゅるしゅると解き、さながら恋人マフラーのように自分の身体を包んだ。
彼女の身体が細めとはいえ、ストールはそんなに大きくない。
若干の身狭さに眉根を寄せ、トールはフィアンマを見やった。

「…そのまま寝るなよ」
「んー……」

聞いているのか、いないのか。

生返事をしながら、彼女はうつらうつらとしている。

「………」

妥協して、本を読み直す。
今は読書の方が大切だ。それに、密着することが不愉快という訳ではないのだから。


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