過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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845: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/04/09(水) 22:58:57.13 ID:I9rJvgbr0

待ち合わせは夜七時。
それまでに買い物を済ませてしまえば良い。
トールは花屋の店頭で立ったまま、首を傾げていた。

彼女の好きな花を知らない。

好きな色は赤と白、そして金色にアイスブルー。
どうしてアイスブルーなんて限定的な色なのかはわからない。
水色が好きなのだ、と語っていたので、深く突っ込んで聞いてはいないのだ。

「お決まりですか? お好きなお花でお包みしますよ」
「恋人に包む花なんだけど、色がな…」
「お色はどのようなものを?」
「赤と白、金、アイスブルー」
「うーん……」

どれか二色にしましょう、と店員はそっと提案する。
じゃあ赤と白で、と指定した後。

「やっぱ花言葉って重要なモンなのか?」
「そうですねー…特に女性の方は気にする傾向が強いです」

トールが視線を迷わせた先、黒赤色の薔薇が一輪。
もう一度迷わせた先、白い薔薇が一輪。

前者は『決して滅びることのない愛』。
後者は『相思相愛』。

二つを組み合わせ、白薔薇を多めにすると『結婚してください』というメッセージになる。

「んじゃ、あれと……白い薔薇多めで……やっぱ同量で」
「…プロポーズですか?」
「まあ、……ん、そうだな」

歯切れの悪いトールに、店員は小さく微笑んで。

「じゃあ、一生懸命おつくりしますね。うまくいきますように」



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