過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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869: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/04/15(火) 22:50:45.47 ID:FagYvP010

「……所詮、俺様を救おうと思ったのも経験値に繋がるからだろう。
 戦闘狂は何があっても変わらない。俺様よりも戦闘の方が重要……そうなんだろう?」
「テ、メェ。言って良いことと悪いことが―――」

魔術師として根幹に関わる部分への暴言。

あんまりにもあんまりな言いように、トールの頭へカッと血が上る。
武器を使うことすら忘れて、彼は手を振り上げた。
そのまま振り下ろされれば、彼女の頬は赤く染まったことだろう。
下手をすれば傷を負い、血を流したかもしれない。

その、暴力を振るうギリギリ手前で。

トールは右手を震わせ、それから、握り締めた。
歯を食いしばり、静かに下ろす。
別に、フェミニストを気取っている訳ではない。
敵が女であっても殴る時は殴る。

それでも。

どんな理由があろうとも。

トールは、自分が彼女を傷つけることを許せない。
魔術師とはエゴと誓いの生き物で、自分に逆らうことは出来ない。
そんなトールの姿を見つめ。
フィアンマは背を向け、部屋のドアに手をかける。

「……頭を冷やしてくる」

宣言するなり、彼女は部屋から出て行った。


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