過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2014/05/05(月) 02:24:36.41 ID:JDj3Q3oh0
サーチ術式をかけると、一定のところまでたどり着いて弾かれる。
オッレルスと同様の曖昧な手応えを感じながら、オティヌスはゆっくりと歩き進む。
彼女はこの目で、トールではない『トール』を観測している。
この自分が違和感を覚える程なのだ、フィアンマが見過ごすはずがない。
そして、先程出会ったトールが演技をしているようには見えなかった。
狂っているのなら、説明時にあのような筋道の立った話し方が出来るとは思えない。
…となると。
ほぼありえないとは思うものの、一つの可能性が浮かび上がる。
「異世界の"雷神トール"か……」
『異界反転』という大魔術がある。
それは術者の存在する世界を異世界にしてしまうことで、術者の望む状態にするものだ。
ちょうど、自分が行った世界改変を一度で終わらせるようなものだろうか。
何をどうしたら出来るのかは不明だが、例のトールはその『逆』を行ったのかもしれない。
即ち、自分という個人を特定して世界を移動したということ。
しかし、そんなことを行うためには術者特定が厳密に行われるよう、自分以外の人類を殺す必要がある。
「…………」
それこそ、全盛期の自分のように『全能神』である必要が有り。
且つ、その力を捨てる覚悟で世界を移動する必要がある訳で。
「……確実に、正気とは思えんな」
力を捨てて、自らの故郷の世界を捨てて、その世界を移動する価値はそんなにも大きいものだろうか。
決して喪いたくないものを手に入れたことのない自分には、到底理解出来ない。
「………」
サーチを弾くのにも魔力は使われている。
根気勝負ならばこちらの方が上だ、とオティヌスはサーチを実行し続けた。
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