過去ログ - フィアンマ「助けてくれると嬉しいのだが」トール「あん?」
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97: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/11/09(土) 14:25:14.43 ID:sMiEhRci0

飴を舐めて眠気を空の彼方へぶっ飛ばし。
トールとフィアンマは無事、遊園地に入った。
他のアトラクションや何かを楽しむには、ホラーハウスは避けて通れない。

「……仕方あるまい」
「…俺もお化け屋敷は好きじゃないが、何でお前『受難に見舞われる神の子』みたいな顔してんの?」

深刻な表情での彼女の発言に、トールは首を傾げる。
そもそも自分は嫌だと言ったのに、行こうと言って聞かなかったのは彼女なのだ。
まあ、あまりにも頼りがいがある恐怖心とは無縁な相手と一緒ではつまらないだろうが。

「…ん? 学園都市が提携しているのか」
「学園都市―――ああ、あの科学サイドの」

どうやらこの遊園地のアトラクション等の技術には、学園都市が関わっているらしい。
『超能力者』を養成する、科学サイドの長たる、あの街が。
当然、技術提携といっても、譲られた技術は当の街で使用されているものよりグレードダウンはしているだろう。
しかし、科学的に計算され尽くした人間の心理データを元にしたお化け屋敷は、恐ろしいことだろう。
それでも歩みを止めるつもりは毛頭なかった。

「ようこそ、どきどき☆ホラーハウスへ! チケットを拝見させていただきまーす」

従業員はとても明るかった。
お化け屋敷のスタッフとしては適切だろう。
衣装は魔女染みた可愛いものである。
が、驚くべきことに魔術記号は全く入っていない。
学園都市から提供された衣装なのだろうか、と二人は眉を潜めた。
普通、一般人が考えたものであればどうしても記号は含まれてしまうものなのだ。

「特別チケットのお客様ですね、頑張ってください!
 今回いらしたのは初めてですか?」
「ああ。ルールとかあるのか?」
「はい。まずお客様には手を繋いでいただきます。
 そして、どちらかのお客様にこちらのランプを持っていただきます」

従業員の見せたランプは、電気式である。
火を使っていないため、危なさはない。

「こちらのランプ、揺れや握る力、血圧等に対応してドキドキ度を測るものになっております」
「へえ。確かにメーターっぽいものがあるけど、溜まったらどうなるんだ?」
「こちら満タン…つまりドキドキが最高潮になると、色が赤になります。途中経過が黄色です」
「今は緑色だな」
「ちなみに赤色になるとお化け達がお客様を目指してすごい勢いで追いかけてきますので、捕まらないでくださいね♪」
「」
「」

酷いルールである。


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