過去ログ - 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part10 -SS速報VIP

過去ログ - 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part10

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944:過去の遺物な人[sage]
2015/08/19(水) 00:08:49.90 ID:BoOFNyam0
さっきまで、駅は人でごった返していたのに･･･人の姿が無い。
俺と委員長を除いては･･････
「これって･･･」
「委員長、俺の後ろに･･････」
注意深く周りをみる･･････そして見つけた
「将馬、あのロッカー･･･」
あぁ･･･
ｶﾞﾀｶﾞﾀと震えるコインロッカーの扉が開き。
「ﾋｯ！？」
飛び出してきたのは黒いキューピー。
「委員長下がってろ！」
カバンを振り回し、キューピーから飛んでくるハエがゴキブリを叩き落とす。
「黒いキューピー･･･でもコインロッカーから･･･コインロッカーベビーと混ざったの！？」
委員長は正体を察したらしいが･･･
「チッ、今度は言う事聞いてくれよ！」
契約書を取り出し、もう一度契約を結ぼうとするが･･･

ﾊﾟｧﾝｯと大きな音と共に契約書は弾かれる。
「この状況でもダメなのか！？」
欠陥品じゃね？！
「あーもう･･･」
勝てないだろうけど、取り合えず委員長は逃がさんとな･･･

■■■

【Side:篠宮雨音】
見て見ぬ振りをしてた。
その結果があの子を死なせた。
いけない事だと口にする事をしなかった。
その結果両親は死んだ。
好奇心を理由に渦中に飛び込み、その結果･･･こうして足を引っ張っている。
ずっとそう、行動をしなければ何かを失って、行動に移しても力が伴わなければ何にもならない。
将馬は頑張ってると思う、切欠になってしまった、それだけの理由で結城に付き合い、この事件に付き合い、女にやらせる事じゃないと、クッサイ男女差別で今も前に出てる。
契約も出来なかった･･･力だけなら私とそう変わらないのに、自分がやられそうなのは棚に上げて私を守ろうとしてる。

もう、何もしない事は止めようと決めた。
行動に移すのに足りない力ももう自覚した。
そして今、目の前に･･････将馬から弾かれた力が、契約書が転がっている･･････
なら･･････
「私が使っちゃダメな理由も無いよね」
契約書を拾う。
握る。
力をこめる。
身体の中に熱が灯る。
その熱は大きくなって、荒れ狂う様に、暴れる様に渦巻いて･･･私が右手を突き出すと同時に、黒いキューピーに火が灯る。
「委員長！？」
「･･･使えた」
ものの一瞬でキューピーは、ゴキは、ハエは燃え尽きる。
自然発火現象。
単純明快、対象を燃やす力。
それが私が得た力で･･･この日、私は享受する側ではなく、動き、動かし、道を開く側へとなった。

【ケース05　自然発火現象の契約者】

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