過去ログ - 金剛「テートクのハートを掴むのは、私デース!」瑞鶴「!?」 二隻目
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864:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/11/16(土) 23:58:50.53 ID:5fZulIWjo
提督「世界樹に頼らない世界の在り方を創ろうとする改革派は、世界樹が再び枯れる事となっても影響の出ない世界を目指している。世界樹が必要なくなれば世界が死ぬ事もないからだ。そして、その為には世界中を死なせてから利用しないといけない。その為に世界樹を滅ぼそうとしている」

提督「そして、芽から育て直そうとしている保守派は、世界を安定させ、恵みをもたらし、命を与える世界樹が必要不可欠ゆえに、新しく芽から育て直す。その為には世界中をなんとしてでも死守しなければならない」

提督「改革派は今後の為に世界樹を死なせようとする。保守派は世界樹を芽から育て直す為に世界樹を護る。中将B、これはどちらが正しい?」

中将B「……………………申し訳ありません。私はどう考えて良いのか分かりません」

提督「そうか。では、改革派の立場で考えてみてくれ。今後、二度と世界を危機へ陥らせないようにする為に動く者として、未練がましく死にゆく樹にしがみ付く相手をどう思う」

中将B「ふむ……人類を滅ぼそうとしている悪に思えます」

提督「ならば、逆ではどうだ。世界の要である世界樹を殺そうとしている相手をどう思う」

中将B「……世界を滅ぼそうとしている悪に見えます」

提督「では中将B。どちらが悪でどちらが正義だ?」

中将B「……分かりません。どちらが悪でどちらが正義なのですか?」

提督「どちらも正義だ」

中将B「そんな馬鹿な! どちらかが正しくないはずです!」

提督「いいや。間違いない中将B。どちらも自分達が正義なんだ」

中将B「……どういう事でしょうか」

提督「改革派も保守派も『自分達が正しい』と思っているからこそ争っている。正義を掲げ、相手を悪と見なし、各々の正しい考えを相手にぶつけている」

中将B「…………」

提督「中将B、正義は悪と戦っているのではない。正義はまた別の正義と戦っているのだ」

中将B「また別の正義……ですか」

提督「人、立場、事情、時間……様々な要因はあるが、正義というものは変わっていくモノ。今でこそ戦争は正義だが、平和な世界となった時では、戦争は人と殺し合う悪と言われるだろう」

中将B「……そうなりますな」

提督「理解は出来たか?」

中将B「はっ! 私のような凡愚でも非常に分かりやすいご説明でした! ありがとうございます!」ピシッ

提督「お前は凡愚ではない。頑固なだけで正しき事を愛する良き人だ」

中将B「勿体無いお言葉です。──時に大将殿。先程の話はどちらが勝ち、どちらが間違っていたのでしょうか」

提督「改革派と保守派がそれぞれ勝った二つの物語だった。が、どちらも間違っていた故に人類は滅んでしまったよ」

中将B「…………なんと悲しい事でしょうか……」

提督「そういうものだ、中将B。『勝った方が正しい』というのは如何なる時でも当て嵌まるモノではないのだよ」

中将B「……心得ておきます」ピシッ

提督「うむ」

……………………
…………
……


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