10: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2013/10/30(水) 22:34:40.35 ID:eT7JBZAL0
「こういう野郎、俺マジに許せねェんだよ。人を見下しやがってよォー」
「やっちまうか?」
「とりあえず、脱がせ。財布とケータイ取り上げろ」
「や、やめろ……」
小さい声で反抗すると、腹を殴られた。
鈍痛がして、息がつまる。
「何か言ったか?」
「いやァ?聞こえねェエーなァ〜〜」
「わかってねえなコイツ。自分の立場ってヤツがよォ〜〜……挨拶変わりに、ちょいと『切っちまう』か?」
「いいなそれ。超〜〜ウケるぜ。この妖刀が早えーとこ三百四十人目の血をすすりてえって、慟哭しているぜ」
ぱちんとナイフの刃が出る音がした。月明かりの下、銀色の光が見えた。
動くことも、喋ることも出来なかった。
ただただ、自分が許せなかった。
うらやましかった。ねたましかった。
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