過去ログ - ウートガルザロキ「あなたの願い、叶えます」
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797:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします
2014/01/15(水) 05:54:07.68 ID:5Agm8j0SO



(…さて、どうするべきか。)


木山にコーヒーを淹れてやった後、「少し一人にしてくれ」と言い。

天井は叶え屋の運転席でハンドルを握りしめて悩んでいた。


(いや、私は…"どうしたい"んだ?)


もし、天井が自分が問題から解放される事を第一に考えて行動するなら話はすぐに解決する。

簡単な事だ。心を鬼にして木山を外へ放り出して車でさっさと逃げればいい。

その後は、事が収まるまでずっとこの車に引き込もっていればいい。


(だが、それは…私が選択したい事ではない)


天井は本当に、真に、心底悪人な訳ではない。

確かに彼は一度大きく道を踏み外したが、それらの土壌は全て『嵌められたから』だ。

借金も、実験も、…最後の誘拐も。

天井は生きるために必死に自分が切れるカードを最大限活かして切っただけ。

決して褒められた行動ではない。許される事ではないし、客観視すれば間違いなく悪党に分類される。

が、彼には彼の。どうしようもない事情があった。

…閑話休題。


現在。今の天井は他者を考えられるだけの心のゆとりと、常識的な判断能力を取り戻していた。

長年頭を悩ませていた借金から解放され。

ウートガルザロキと、シギンと。『叶え屋』をやっていく中で、ようやっと。


(…木山とずっとこの車に引き込もっていても事態が好転する事はまずないだろう)


ならば。とれる手段は二つ。


(わざと捕まらせ、温情を期待するか…)


もしくは。


(……第二位を、倒す、か…)





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