187: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:13:53.75 ID:199Q0AEFo
・・・・・・
188: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:14:56.62 ID:199Q0AEFo
今朝は、山手線に三人も連続で飛び込んだらしく、ずっと止まっていた。
代替の環状路線として、大江戸線に振替輸送が押し寄せたのである。
死に急いだのはいづれも若い男だと云う。死して尚手間を掛けさせるとは、よっぽどロクな人生を歩んでいないのだろう。
189: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:16:42.37 ID:199Q0AEFo
トラフィックが混雑しているのだろうか、数秒のタイムラグののち、データリンクを終え、メニューが表示される。
{ お仕事 } [ LIVEバトル ]
[ レッスン ] [ 特訓 ] [ ガチャ ]
190: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:18:14.18 ID:199Q0AEFo
時刻はおよそ十時。撮影まではまだ時間がある。
久しぶりにNEURONetを散策しようか。
191: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:18:51.11 ID:199Q0AEFo
キャプションには、「渋谷凛、自殺!?」と書かれている。
凛は、思わず吹き出してしまった。
――くだらないね。事実、私はここにいるではないか。
192: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:19:36.33 ID:199Q0AEFo
そう云って、『閲覧用心』との注意喚起もそこそこに、興味本位で覗いてみた。
すぐに画が切り替わり、脳に流し込まれる映像は――飛び降り自殺の現場。
閲覧用心の注意書きは本物だったか、と驚くと同時に、凛は、何か引っかかるものを感じた。
193: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:20:23.27 ID:199Q0AEFo
映像へのコメントは、ほとんどが嘲笑するものであった。
――はいはいケチャップケチャップ。手の込んだフェイクだろこれ
――仮に屍体は本物だとしても、しぶりんじゃねーよ。こんな短髪じゃねーだろボケ
194: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:21:09.10 ID:199Q0AEFo
『――COMMUNICATION HAS BEEN INTERRUPTED――』
突然、その表示とともに通信が途切れ、割り込みが発生した。
「――ごめんね、凛ちゃん、休憩中だったかしら」
195: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:22:47.03 ID:199Q0AEFo
凛が譜面を開くと、一瞬、視界が白く光り、しかしすぐ後に音符の奔流が脳へ染み渡った。
「うん、いい曲だね」
「――編曲が済んだパケはもう少し後で渡せそうだから、ひとまずはその譜面を吸収しておいてね」
196: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:23:30.54 ID:199Q0AEFo
不思議な現象に軽く溜息をつき、「仕方ない、他のを読もう」と新しいニュースを漁ろうとしたところで、微かな違和感があった。
「……あれ? 私、そもそも何の記事を読もうとしていたんだっけ……気のせいかな」
どうやら、ついさっきのことだと云うのに、新曲の報せを受けて、何をしていたのか、ど忘れをしてしまったようだ。
197: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:25:09.38 ID:199Q0AEFo
――
CGプロ収録フロアにあるCスタジオで準備をしていると、まゆが顔を出した。
375Res/192.71 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。