202: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:37:37.06 ID:199Q0AEFo
「そういえば、こないだのニューロキャストで練習風景を流したはず」
胡座のままの格好で、自らの携帯通信端末をポートに挿した。
CGプロのアーカイブを覗き、発信済みのログを探す。
203: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:41:28.79 ID:199Q0AEFo
「腕が落ちたってレベルじゃないでしょこれ……」
再生を止めた凛は、がっくりと肩を落とした。
「はぁ……Bill Dickensのベース教則をもう一度見よう……」
204: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:44:06.92 ID:199Q0AEFo
気付けば、時刻は昼過ぎになっていた。
くぅ、と鳴ったお腹で、時間の経過を知る。
205: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:44:44.09 ID:199Q0AEFo
ベースをスタンドに立て、ふぅ、と大きく息をついてソファへもたれた。
そのまま、何の気なしにポータルサイトへ足を運ぶ。
何か面白そうなものはないかな、とふらふら彷徨っていると、俄に盛り上がっているカテゴリがあった。
206: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:45:48.70 ID:199Q0AEFo
キャプションには、「渋谷凛、自殺!?」と書かれている。
凛は、思わず吹き出してしまった。
――くだらないね。事実、私はここにいるではないか。
207: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:46:31.61 ID:199Q0AEFo
そう云って、『閲覧用心』との注意喚起もそこそこに、興味本位で覗いてみた。
すぐに画が切り替わり、脳に流し込まれる映像は――飛び降り自殺の現場。
閲覧用心の注意書きは本物だったか、と驚くと同時に、凛は、何か引っかかるものを感じた。
208: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:48:04.82 ID:199Q0AEFo
映像へのコメントは、ほとんどが嘲笑するものであった。
――はいはいケチャップケチャップ。手の込んだフェイクだろこれ
――仮に屍体は本物だとしても、しぶりんじゃねーよ。こんな短髪じゃねーだろボケ
209: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:48:47.72 ID:199Q0AEFo
凛は、顎に手を当てて考え込む。
渋谷凛が50年前からいる?
210: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:49:46.73 ID:199Q0AEFo
コメントへ意識を戻すと、その返信欄は賑やかだ。
――GT―グリーノテサキ―乙! しぶりんは15歳だというのに!
211: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 23:50:52.97 ID:199Q0AEFo
とはいえ、妙にリアリティのある数のような気はする。
「21か……お酒は飲める歳だよね……」
ふと、変な考えが凛の頭をよぎる。
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