272: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:31:51.35 ID:cp6WeGbSo
果たして、加蓮も“この時代”に居た。
凛の記憶が正しければ2040年9月5日生まれのはずなのに。
カタカタと、身体が細かく震えた。
273: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:33:06.59 ID:cp6WeGbSo
凛は、力なく銘鑑を閉じて、複写カウンターへ、ふらふらとした足取りで向かった。
国会図書館に所蔵されている書籍は、自分で勝手にコピーすることが出来ない。
274: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:35:05.63 ID:cp6WeGbSo
とぼとぼと館内を当て所もなく歩く。
この自分の記憶は、本当に自分のものなのか。
275: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:36:33.89 ID:cp6WeGbSo
「そうだ……、15歳なら……そもそも学校は?」
そう、凛は高校生のはずだ。
なのに、実際の生活パターンは、自宅とCGプロ事務所の往復に終始し、『自分は高校生』と云う意識“だけ”が脳内にある。
276: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:37:33.65 ID:cp6WeGbSo
物的証拠、状況証拠、それら全てが、凛の首元に刃を突きつけている。
最大にして最高の証拠であるはずの自らの肉体が、一番信じられない。
なんと皮肉な状況だろうか。
277: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:38:58.17 ID:cp6WeGbSo
すぐに、はっ、と意識を戻す。
そこへ立っているのは、確かに、渋谷凛―わたし―。
でも、本当に、渋谷凛?
278: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:43:14.78 ID:cp6WeGbSo
279: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:44:52.98 ID:cp6WeGbSo
PiPiPiPi……
ぱちり。
280: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:45:34.02 ID:cp6WeGbSo
今日も仕事。
今日もアイドル活動。
281: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 00:46:55.89 ID:cp6WeGbSo
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