303: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/04(月) 01:14:25.32 ID:cp6WeGbSo
「――結論から云いましょう、凛ちゃん……いえ、ワ号。あなたは渋谷凛のクローンです」
オリジナルはあなたの云う通り1995年8月10日生まれですよ、とクイズの正解者を讃えるような拍手を付け加えた。
「――あなたは、2041年に偶像の役目を終え苗床となった別のクローン、ヘ号から、2043年に産み落とされたのです。体齢15まで成長させてからは人工冬眠状態にしてね」
表情、声音、動作、それぞれの、あまりにも異質なちぐはぐぶりに、凛は動悸と悪寒で脂汗が出た。
それを誤摩化すかのように、気丈に問い詰める。
「そんな……クローンの作製なんて、技術規制法で禁止されているはずじゃない!」
「――確かに、一般的には禁止されていますね。でも除外既定がきちんと定められているの。あなたがこの場で思いつくことなんて、我々は疾うの昔にクリアしてるんです」
ちひろは冷たい声と、いつも通りの柔和な眼をして、ピシャリと云い放った。
375Res/192.71 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。