35: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/01(金) 00:01:23.41 ID:ssxJ1PKro
マスターはにこやかな笑みを浮かべ、戸棚からブランデーグラスを取り出す。
ほんの少しだけ注ぎ入れ、廻してグラスの肌を湿らせたと思ったら、おもむろにジッポーで火を着けた。
目の前でフランベを実演され、ボウッと燃える音に、凛は驚きのあまり上体を仰け反らす。
その反応を見てマスターは、「こうすると、薫りをより強く楽しめるのですよ」と微笑んだ。
そしてカウンターへ置いたそれに、改めて、そっと琥珀色の液体を注いだ。
マスターに促された凛は、掌でグラスの底を少し暖め、顔の前で緩やかに廻す。
そのまま一口含み、舌の上で転がしてから、ゆっくりと嚥下した。
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