51: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 04:57:06.88 ID:199Q0AEFo
数瞬でデータリンクを終え、メニューが表示される。
{ お仕事 } [ LIVEバトル ]
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52: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 04:58:03.17 ID:199Q0AEFo
タイミングを同じくして、アイドル仲間の佐久間まゆが現れた。
クールの凛とは別課の、キュートに所属している元読モと云う経歴の持ち主。
「あら、おはようございまぁす、凛ちゃん♪」
53: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 04:58:58.73 ID:199Q0AEFo
それから数分ほど後に出版部の担当者が現れた。
議題は今度発売される月刊ファッション雑誌の紙面について。
凛とまゆをモデル二本柱として、秋の先取り特集を組むのだと云う。
54: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 04:59:45.26 ID:199Q0AEFo
「それでも、つんと澄ました顔が画になるのは、渋谷さんの特権だよね。佐久間さんだと怒ってるように見えちゃうし」
出版部の担当者も、クールな凛を推したいようだが、「ただ、モデルとしての“見せ方”は、やっぱり佐久間さんに分があるかな?」と付け加えることを忘れない。
「うん……やっぱりね……それは自覚してる」
55: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 05:00:17.08 ID:199Q0AEFo
タイミングよく、ちひろとのセッションがつながれ、緑の制服に身を包んだ彼女が出現する。
「二人ともお疲れ様。まゆちゃんは今日はもう上がりね。報告書を出しておいてね。凛ちゃんは18時からBスタで撮影よ」
「はぁい、お疲れ様でしたぁ。それじゃ、凛ちゃん、お先にね」
56: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 05:01:10.97 ID:199Q0AEFo
――
撮影用衣装に着替え、CGプロ収録フロアにあるBスタジオへ入ると、機械制御されたカメラ群が凛を出迎えた。
57: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 05:02:29.02 ID:199Q0AEFo
撮影は順調に進んで行くが、スタジオ内は、凛の台詞と機器の動作音以外には全く音がしない。
一種異様な光景ではあったが、指示は全て直接脳内に流れるので、この時代の撮影現場では至って普通のことであった。
「――やっぱり端末―ノード―はヨツビシだね! Changes for the Better, YOTSUBISHI ELECTRIC!」
58: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 05:03:30.65 ID:199Q0AEFo
今の凛は短髪だが、CGプロアーカイブ室のデータベースを参照し、即座に長髪へ修正・書き換えられている。
その時間、映像の等倍速プレイバックまで含めても数分のみ。そして結果を受けて、クライアントが凛に指示を出す。
実に効率の良いワークフロー。
59:VORSICHT! Benachrichtigung über die Schwermut ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 05:06:19.78 ID:199Q0AEFo
・・・・・・
終業後、20時半を廻った頃、凛は新宿の街を歩いていた。
60:AVERTISSEMENT! ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 05:09:13.66 ID:199Q0AEFo
――時間、間に合うかな……
左手の腕時計を気にしていると、意識が逸れる。
早足で歩いていた凛は、ぼすっ、と前の人にぶつかってしまった。
61:ADVERTENCIA! ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/11/02(土) 05:10:41.73 ID:199Q0AEFo
ぶつかった相手、銀髪にパーマをかけた男が云うと、他の男もこちらを向く。
「おッ? オンナじゃん。ヘヘッ」
そして凛を見るや否や、不躾な視線を寄越してきた。
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